くらしのたね

大きなトレイ、活躍中


 2013年の発見はトレイだったのかもしれない。いや、特別すごいトレイを発見したというわけじゃなくて、トレイの使い方をみつけたと言うべきか。

こぐれひでこ|トレイの発見






 最初の発見は真っ白なこれ。長さ52cm、幅39cmの楕円形。かなり大きい。某有名インテリアショップで799円なり。食器などを食卓に運ぶとき、これだけの大きさがあったら便利かもと思い、まずは試しに一個買った。使ってみたらこのトレイは狙い通りの働きをしてくれた。見た目も悪くない。ある日の朝。家にいるのは私一人。朝食を運ぼうとトレイに載せてみたら(写真左)、あらかわいい! トレイをテラスまで運び、モグモグと食べたのでした。あ、これ、こんな使い方をしたらいいね、と思い、もうひとつ追加。和朝食のときもこれこの通り(写真右)。並んだ様子がちまちまと収まりがいいじゃありませんか。ねじ曲がっていたり、鳥にやられた形跡のある、わが家で収穫された野菜(写真中央)も、このトレイに載せればこんな具合にチャーミングになる。


こぐれひでこ|もうひとつのトレイ





 真っ白なトレイを活用して半年経ったある日、夫が園芸用具を求めて同じ店に行き、買ってきたのが木製のこれ。1個999円なり。夫はこの上に園芸鉢を載せようと買ってきたのですが、私がキッチン用に横取りしました。直径38cmの円。縁の高さは4cm~2cmという差があって、ひとり用の朝食を並べるのに最適です。テリトリーが決められた食卓、なぜか私は好きなんです。普段通りの洋朝食(写真左)も和朝食(写真右)も、なんだかチャーミングに見えやしませんか? そしてある晩、友人とすき焼きを食べたとき、さらなる発見が。具材を盛りつけるお皿にうってつけなのでありました(写真中央)。このトレイはまだまだ使い道がありそう。あと4つ、買い足すことにいたします。


こぐれひでこ「くらしのたね」バックナンバー

やさしい手作りのある暮らし てころはこちら

プロフィール

こぐれひでこ プロフィール

1947年埼玉県生まれ。
イラストレーター。
デザイナーとして活動後、
『流行通信』での連載がきっかけとなり、イラストレーターに。著書には、「食」「暮らし」に関するエッセイも多く、毎日の食事を公開しているホームページ「ごはん日記」は2000年より連載中。読売新聞の「食」に関するコラム「食悦画帳」は2004年より連載中。著書は『こぐれひでこのおいしいスケッチ』(新潮文庫刊)、『小泉今日子×こぐれひでこ 往復書簡』(角川マガジンズ)