心安らぐ神秘的で高貴な香り~サンダルウッド

少しだけ秋の気配が感じられるようになり
ホッとする今日この頃です。

気が付けば少しずつ日が短くなり
気温が落ち着き始めると
静かな時間をともに過ごしてくれる
精油を手に取りたくなります。

空気が澄んでくる秋は
中秋の名月に代表されるように
月がとてもきれいで
月が明るい夜は月光浴も楽しいものですね。
 

月の光を感じながら
軽く目を閉じると気持ちが
静かになっていくのが解ります。

昨今は瞑想を手段として
こころをととのえる
マインドフルネスがブームだそうで
ヨガや呼吸法などと合わせて
瞑想を日常生活に取り入れることも
意外と身近になってきています。

正しい瞑想のやり方はともかくとして
香りを感じながら
深い呼吸を意識するだけでも
心が落ち着くものです。

今回は
静かに心を落ち着けて
自分を内観するときに役立つ香り
「サンダルウッド」をご紹介します。

 

成長が遅く、希少な樹木『サンダルウッド(インド)』

    学名:Santalum album
    科名:ビャクダン科
    和名:ビャクダン
    抽出部位:心材
    抽出方法:水蒸気蒸留法
    主産地:インド(マイソール地方)

科名のビャクダンと聞いて、
ピンとくる方も多いのではないでしょうか。
そうです。サンダルウッドは
香木として有名な白檀のことです。

香り豊かな木は古い時代から
香木として神聖なものとみなされ
珍重されました。
念珠をはじめとした仏具の材料となったり
高貴な方の発願で白檀を原料とした
仏像なども作られるなど
貴重なものとして取り扱われてきました。

成長にとても時間がかかる植物なので
今ではマイソール地方で産出される
Santulum albumの精油は
ほとんど出回らなくなってしまいました。

多少成分に違いは有りますが
オーストラリア産の
サンダルウッドオーストラリア
Santalum spicatum

ニューカレドニア産の
サンダルウッドニューカレドニア
Santalum ausutorocaredonicum
album 種のよい代用品となるため流通しています。

サンダルウッドは揮発速度が
遅いベースノートですので香りが長く残ります。
条件により左右されますが、
2~3日香りが残ることもあります。
香りはトップノートのように
すぐに際立ってこないため
ブレンドするときに、
つい量を増やしがちですが
あとから香りが強くなったように
感じることもありますので注意が必要です。

トリートメントなどで皮膚に塗布したり
クリームなどの香りづけに使う時は
特にブレンドする量を控えめにするのがコツです。

 

サンダルウッドお勧めの使い方

最初にも記しましたが
神秘的な香りですので
習慣的に瞑想やヨガなどを行う方は
是非、芳香浴でお使いになってみてください。

また普段使いの時はあまり難しく考えず
少しずつ長くなってきた夜を
ゆったりとした気分で過ごすとき
普段のお気に入りブレンドに
1滴加えてみることをお勧めします。

甘い柔らかい香りは
甘さを感じる精油と相性抜群です。

イランイランやネロリ、
ラベンダーなどの花の精油や
オレンジスイート、マンダリンなどの
柑橘系精油、香りは少しシャープですが
心を穏やかに導くベルガモットなどと
よく調和します。

また爽快感を求めて夏に出番の多かった
スッキリタイプの香りの場合も
サンダルウッドが加わると香りに奥行きが出て
初秋を感じさせる香りに変化します。

例えばレモングラスやメイチャン、
ユーカリ、ミント系など
トップノートに偏りがちな
夏場の定番ブレンドに1滴プラスしてみましょう。

温かみのあるサンダルウッドブレンドで
移ろいゆく季節、
秋の気配を感じていただけたら幸いです。
 

・深い鎮静をもたらすといわれていますので
 重度の鬱状態の方は単品で使用することは避けましょう。

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