くらしのたね

ミニ白菜

 今年は暖冬という予報のようですが、冬らしい気温になってきましたね。冬に美味しい野菜は根菜類やら菜っ葉類やら、いろいろあるけど、白菜ね、これは忘れちゃいけない冬野菜です。近頃のスーパーでは通年白菜が売られていますが、食べたらはっきり分かります。白菜の季節は冬であることが。

 白菜は鍋料理に欠かせない。茹でただけだって美味しい。漬物にすると煮たり茹でたりしたのとは全く違う顔をみせる。炒めたって美味しい。そして意外なことに白菜はグリルで焼いても美味しいのだ。塩をパラパラ、オリーブオイルをタラ~リ。パクリと食べてごらんなさいな。え、白菜ってこんな味を隠していたんだ、と驚くこと必至。

 そ、白菜はうまい。だけどなかなか手が出ないのは、その大きさなんですよねえ。切り分けて売られてもいますが……なんとなく、丸ごとの方が美味しそうな気がする。二人暮らしの我が家では普通の白菜をひとつ買ったら、毎食食べた としても一週間は食べ続けなければならない。「白菜は食べたい。しかし連日は食べたくない」と白菜売り場の前で悩んでいる奥さまを見かけたことなどありませぬか?私は彼女たちのうちの一人です。

ミニ白菜


 そこで今回紹介するのは、4人家族なら一回の食事で、軽く食べられちゃうミニ白菜。このチビ白菜、ちょっと前から市場に出回っていましたわね。写真はスーパーに置いてあるレジ用のカゴに投げ入れたところ。そのサイズ、わかっていただけたかしら? 赤ちゃん白菜みたいでかわいいですよね。


ミニ白菜を添えたパスタ

 生育期間が短いので、サクサクと軽やかな食感です。だからサラダにすると美味しい。グリルで焼くのも、大人白菜より赤ちゃん白菜の方が向いている。こちらの写真は、大急ぎで用意したお昼ごはん。釜揚げしらすとブロッコリーのスパゲッティーニに添えられたミニ白菜たちのお皿です。



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プロフィール

こぐれひでこ プロフィール

1947年埼玉県生まれ。
イラストレーター。
デザイナーとして活動後、
『流行通信』での連載がきっかけとなり、イラストレーターに。著書には、「食」「暮らし」に関するエッセイも多く、毎日の食事を公開しているホームページ「ごはん日記」は2000年より連載中。読売新聞の「食」に関するコラム「食悦画帳」は2004年より連載中。著書は『こぐれひでこのおいしいスケッチ』(新潮文庫刊)、『小泉今日子×こぐれひでこ 往復書簡』(角川マガジンズ)